伊勢西国三十三所観音霊場 11番札所 近長谷寺の参道へ到着
祭 祀:十一面観世音菩薩
御真言:おん まか きゃろにきゃ そわか
紀勢本線 佐奈駅から徒歩50分(麓の参道まで)
予約制乗り合いタクシーでん多 佐奈駅から乗車 長谷公民館下車 徒歩15分(参道入口まで)
※十一面観音のご開帳は日祝日と毎月18日 大晦日~元日メイン
近長谷寺の駐車場情報
頂上にある ひらけたスペース

近長谷寺駐車場
停めるな!じゃなくて「車上荒らし注意」なので停めてもいいはずです(笑)
ただし自己責任でお願いします。一度登り始めると急いで行って帰ってきても30分は車を放置することになります。
近長谷寺の地図
よく見ると地図に「P」の表記がありました

近長谷寺地図
現在地から近長谷寺までの参道ルートの他にもう一本謎のルートがあります。周辺にはどう考えてもただの茂みしかありませんが…

こういう結論に至りました(笑)
鳥居をくぐって近長谷寺の参道へ
かなり古びた鳥居ですが平成17年製

近長谷寺入口
金剛座寺に続いてまたご縁があった修験道。先ほどまで山道を登ってきましたが、車が登れるように整備されていました。ここからはもっと厳しい山道。しかも自力で登らないといけません。
木や草を掻き分け山から山へと駆け巡る修験道の厳しさが 近長谷寺の参道には受け継がれているような気がします。

鳥居に書かれた近長谷寺
神社ではなくお寺の参道です。さあ近長谷寺までもうひとふんばり
杖の用意がありますが
使ったら返しましょう

参道入口の杖
近長谷寺の参道入口には杖が用意してありました。急な坂道を登っていきますが、万一転倒したときに両手をつけないので借りないことにします。
朝熊山での経験上、帰りの下りで杖は邪魔になると思います。
では登山開始!
手すりはありますが、結構ヘビーな道

近長谷寺へ登山開始
ヘアピンカーブもあり、コースアウトには注意!
近長谷寺の観音様は日本三観音立像に数えられ、身長が6.6mもあります。きっと作者は山頂で彫ったんでしょうね。ここを6.6mの観音様を担いで登れるとは思えません。

近長谷寺参道舗装された道
舗装はされていますが、手すりの向こうは崖のようになっています。
地上では味わうことのない静けさですが、時々鳥の鳴き声やガサガサっという音に五感が研ぎ澄まされます。


ラストスパート
なんだか深呼吸したくなる雰囲気。息が切れるからというのもありますが、美しくて静謐な空間を体内に取り込みたいという意味もあります。
相変わらず坂道はかなりの急勾配

…という管理者の声が聞こえてきそうです。

伊勢西国三十三所 11番札所 近長谷寺に到着
急な参道を登りきり ようやく到着

近長谷寺に到着
鳥居をくぐって約10分。今までどんな山寺でも車で行くことができましたが、近長谷寺だけは最後は自力で到達する必要があります。さすがは伊勢西国三十三所のパンフレットのトップ画像になっているだけのことはあります。
巡礼と言うのは現代の物見遊山的なものではなく、修行という意味もあったと改めて実感することが出来ました。
近長谷寺入口付近の石碑
なんと彫ってあるかはわからず

近長谷寺の石碑
苦労して登ってきたので、ここまで石を運ぶの大変だろうということと、なんとこんな辺鄙な場所まで電気が通っているということにも驚き!
趣のある鐘楼
苦労して登ってきたのであの鐘を(以下略)

近長谷寺の消防設備
木の風合いからしてかなり古そうです。古き良き時代の記憶を色濃く残す境内に、なんとなく違和感のある消防設備と先ほどの電線。
でもここで火事が起こったらと思うと、重要文化財を守るためには必要なものですよね。
伊勢西国三十三所 近長谷寺の庫裏
今は雨戸が閉まっていますが

近長谷寺の庫裏
以前は誰かがお住まいだったのでしょうか。結構本気でこういう所に泊まってみたいんですが!
ちなみに郡上八幡のお寺に子供の頃合宿で泊まったことがありますが、中途半端な田舎でガッカリした思い出があります。
年齢一桁の頃から性質が変わっていないような(笑)

伊勢西国三十三所観音霊場11番の案内板
やっぱりここにもありました。

本堂その前に
さっき見た巨大石碑や鐘楼があるのにくらべたら、これくらいは余裕で運べそうです(笑)
伊勢西国三十三所 近長谷寺の本堂でお参りします
本堂も大変趣があります

近長谷寺本堂
本堂は派手な彩色が施されておらず、本当に渋い!
そして、この敷地内には私以外 誰もいません。大の字になって寝転びたい。そのまま夜の星空を眺めたい。一体化したい!この空間には人の心をひきつけるものがあります。
近長谷寺の本堂の中へ
残念ながら今日はご開帳の日ではありませんが

近長谷寺本堂の中へ
この静かな空間を独り占め。贅沢なひと時。ご開帳は土日祝と大晦日~元旦にかけてですが、大晦日の夜からこの場所に来るのもいいかもしれません。人は多そうですが。
しかし今はここは私のもの!

一人だけの境内


この奥にあの観音様がいらっしゃるのを想像し、読経と御真言を唱えました。(誰もいないのでかなりデカい声で)
もしかしたら見せてもらえたのかも
観音様の写真の下に気になる張り紙が

拝観できた?
基本的に日祝日と毎月18日がご開帳の日ということですが、もしかしたら連絡すれば途中の山道にいた管理者らしき人たちに連絡すれば見られたかもしれません。
ですが、金剛座寺の時と同様にここまで呼びつけるのははばかられます。
あれ?近長谷寺御朱印もらえるの?
さあ次の神宮寺に向かおうかと思っていたところ

近長谷寺の御朱印?
パンフレットには御朱印受付は12番神宮寺でとありましたが、ご本尊に向かって右手側を見ると、伊勢西国巡礼者の方には見慣れたあの張り紙が…
いつものあの張り紙
セルフでどうぞの張り紙

伊勢西国張り紙
どちらにせよ、これから神宮寺には行く予定ですが、押せるというならこちらで押していきましょう。
ただしこちら近長谷寺は伊勢西国三十三所だけでなく、三重四国八十八ヶ所も兼ねておりますので、判子の押し間違えにはご注意ください。
三重四国の判子
押し間違えに注意

三重四国の判子
伊勢西国三十三所の判子を押しましょう。しかし微妙に足りないような、違和感のある御朱印になってしまいました。
近長谷寺セルフで押した御朱印
右側の金剛座寺と比べると変ですよね?

近長谷寺の御朱印
右上の第十一番の上に「三重霊場」左上に「丹生山 近長谷寺」そして真ん中のメインの判子がない!

「丹生山 近長谷寺」って押さなくても書いてますよね?
まあ細かいことは気にしない!神宮寺で聞けばいい!
なんだか離れるのが名残惜しい空間ですが、予定も詰まってきていますので